事業概要(委託事業の仕様書から転載)
リサーチ・アドミニストレーター(以下「URA」という。)については、これまで文部科学省より整備事業等により一定の配置が進められるとともに、人材育成の指針として求められる人材像や実務能力を示したスキル標準※1 等が提供され、大学、大学共同利用機関又は高等専門学校(以下「大学等」という。)においてそれぞれの実情に応じてURAの育成・確保がなされ、現在では146機関1,200名※2を超えるまでに至る。そして、URAは、研究プロジェクトの企画・マネジメントや研究資金の調達・管理、研究成果の活用推進等を担い、学術研究やイノベーションの源泉となる知の創出に貢献してきた。
昨今、研究力強化や研究環境の充実はもとより、大学運営に係る資金調達の多様化による産業界との連携強化等の必要性が高まっており、URAが果たす活動の重要性に鑑み、質保証の在り方について検討を行うため、文部科学省において「リサーチ・ アドミニストレーター活動の強化に関する検討会」(以下「検討会」という。)を設置し、大学等における教育研究活動の一層の充実に向け、質保証を図る場合に考えられるURAの実務能力に係る認定の在り方に関して、平成30年(2018年)9月に「リサーチ・アドミニストレーターの質保証に資する認定制度の導入に向けた論点整理」(以下「論点整理」という。)※3を取りまとめた。
本調査研究は、論点整理を踏まえ、必要な研修の受講と一定程度の実務経験により業務内容・レベル毎に客観的にURAに必要とされる実務能力の質的保証を行う認定制度の仕組みを構築し、質の高い専門人材が持続的に我が国の大学に確保されることを通じて、研究環境の充実、ひいては、研究力の向上、オープンイノベーションの推進等を図ることを目的とするものである。
- スキル標準:http://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/ura/detail/1349663.htm
- 「平成29年度大学等における産学連携等実施状況について」より
- リサーチ・アドミニストレーターの質保証に資する認定制度の導入に向けた論点整理
調査研究内容
URAに係る認定制度の構築に向け、文献及びリサーチ・アドミニストレーター協議会、研究大学コンソーシアム、学術研究懇談会、大学技術移転協議会、多能工型研究支援人材育成コンソーシアム、医療系産学連携ネットワーク協議会等、URAに関係する団体(以下「URA関係団体」という。)におけるURAの質保証、育成等に関係する取組等を参考としながら、主に以下の1〜3の事項について調査研究を行う。
- 認定の制度設計
- 認定制度の実効性の検討
- 制度導入に向けた普及促進
参考:URA関係団体における質保証、育成等に関係する主な取組等